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セラピーのポイント①セラピールーム編


ABAセラピーは基本的に、専用のセラピールームで子供と向かい合って行います。定期訪問を開始する際は、私はまずセラピールームの環境を整えていただくことからお願いしています。

 セラピールームは、リビングではなく、できるだけドアや扉で仕切られた専用の部屋にしていただくことが多いです。と言うのも、セラピーを行う間は、子供が勝手に部屋から出たり、おもちゃなどで自由に遊んだりせず、セラピーに集中してほしいからです。

 セラピールームを決めていただいたら、次に、環境整備を行います。おもちゃがたくさん置いてあるのであれば、別の部屋に移動したり、棚に入れたり、布を被せるなどして、子供から見えないように工夫します。もちろん、休憩中にはおもちゃで遊んだりしますが、課題を行う時間は気が散らないように見えないように工夫します。

 また、課題を行う際に、子供が座る場所から何が見えるかも確認します。指示を出しても、違うところばかりを見てなかなか集中できない、指示が通らない、という場合、子供の目線から、例えば、部屋の時計やカレンダー、セラピー用教材、また、強化子のおもちゃなどが見えている場合があります。また、窓の外の景色が気になるという子供もいます。できるだけ、セラピストの背後はシンプルな壁になるようにしたり、部屋に貼ってある掲示物をなくしたり、教材や強化子は子供から見えないように隠す、などの環境整備を行うことも重要です。

 まず、セラピーに集中できる環境づくりが基本ですが、セラピーを開始してみると、椅子から勝手に立ってしまったり、部屋から出ようとする困った行動がでてくることもあります。その際は、例えば、セラピストが出口に近い場所にいることで、子供が勝手に部屋から出ることを防ぐことができます。これは、先行条件操作という問題行動への予防的措置ですが、このように、その時の子供の様子を見ながら、スムーズにセラピーが進められるよう、常に工夫していきます。


 
 
 

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